モンサンミッシェルは泊まるべき?1泊した私たちが本音でレビュー【メリット・デメリット】

モンサンミッシェル

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昨年末、念願だったフランスのモンサンミッシェルへ夫と旅行に行ってきました。

旅行計画を立てる際に最も悩んだのが「モンサンミッシェルに泊まるべきか、日帰りにすべきか」という問題。

ネットで調べても賛否両論で、結局悩みに悩んだ末、ホテル「ガブリエル」に1泊することに決めました。

結論から言うと、モンサンミッシェルに宿泊して本当に良かったです!もちろんデメリットもありましたが、それを上回る素晴らしい体験ができました。

今回は、実際に1泊してみて感じたメリットとデメリットを包み隠さずお伝えします。これからモンサンミッシェル旅行を計画している方の参考になれば嬉しいです。

モンサンミッシェルへのアクセス:私たちのルート

まず、私たちがどうやってモンサンミッシェルに行ったかをご紹介します。

パリからレンヌまで(約2時間)

パリのモンパルナス駅から、TGV(フランスの特急列車)でレンヌ駅へ。所要時間は約2時間で、車窓からフランスの美しい田園風景を楽しむことができました。

TGVは快適で、座席も広く、長時間の移動も苦になりませんでした。座席でスマホの充電ができましたし、車内WIFIもありました!

レンヌからモンサンミッシェルまで(約1時間15分)

レンヌ駅に到着後、バスに乗り換え。FlixBusという長距離バスを利用しました。所要時間は約1時間15分。

バスは快適でしたが、少し時間がかかります。バスの車窓から見えるノルマンディーの田園風景は絶景で、徐々に近づいてくるモンサンミッシェルの姿に感動しました!

重要なポイント:バスの本数が限られている

ここで注意したいのが、モンサンミッシェル発のバスは本数がかなり限られているということ。1日に4〜5本程度しかなく、最終バスは夕方6時頃(季節によって変動)。この最終バスを逃すと、レンヌまで戻れなくなってしまいます。

この事実を知って、私たちは「これは泊まった方がいいかも…」と考え始めたのです。

宿泊したホテル「ホテル ガブリエル」について

私たちが宿泊したのは、モンサンミッシェル対岸のラ・カズルヌ地区にある「ホテル ガブリエル(Hotel Gabriel)」。島内ではありませんが、無料シャトルバスで約5分という好立地です。

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ホテルの特徴

  • 立地: モンサンミッシェルまで徒歩約25分、無料シャトルバスで約5分
  • 雰囲気: モダンでカラフルな内装、アート性のあるデザイン
  • 部屋: 広々としたロフト付きの部屋もあり、機能的で清潔
  • 窓からの眺め: 遠くにモンサンミッシェルが見える
  • 駐車場: 無料駐車場あり(ただしエリア入場料10ユーロが別途必要)
  • 周辺施設: 目の前にバス停、近くにスーパーや売店、レストランあり

部屋はカラフルでポップな内装で、フランスらしいおしゃれな雰囲気。ロフト付きの部屋は天井が高く開放的で、快適に過ごせました。何より、フロントスタッフがとてもフレンドリーで親切だったのが印象的です。

ホテルガブリエルを選んだ理由

島内のホテルも検討しましたが、以下の理由でホテルガブリエルに決めました:

  1. 無料シャトルバスが頻繁に運行(約10分間隔)
  2. 近くにスーパーがある(食料や飲み物を買える)
  3. 島内ホテルより価格が手頃
  4. バス停が目の前で、レンヌへの移動が便利

料金

1泊2人で約150ユーロ(約2.4万円)。島内のホテルより安く、コストパフォーマンスは抜群でした。朝食も美味しく(ハム、チーズ、パン、フルーツなど)、満足度が高かったです。

モンサンミッシェルに泊まって良かった3つのポイント

ここからは、実際に泊まってみて「本当に良かった!」と感じたポイントをご紹介します。

良かった点①:時間を気にせずゆっくり観光できた

これが最大のメリットだと感じました。

日帰りだと、どうしてもバスの時刻を気にしながらの観光になってしまいます。特に最終バスを逃すわけにはいかないので、時計とにらめっこしながら急ぎ足で回ることに…。

でも、宿泊すればそんな心配は無用!

私たちの過ごし方:

1日目(到着日)

  • 13時頃モンサンミッシェル到着
  • ホテルにチェックイン(荷物を預ける)
  • 修道院を見学(1時間かけてじっくり)
  • 島内を散策
  • 遅めのランチ・眺めのいい島内のレストランでワインも楽しむ
  • お土産・雑貨屋めぐり
  • ディナー レストランにて
  • 夜のライトアップされたモンサンミッシェルを見に散策

2日目(出発日)

  • 人が少ない静かなモンサンミッシェルを散策
  • ホテルで朝食
  • 11時頃バスで出発
  • レンヌでおしゃれランチ

このように、急がずゆったりと2日間かけて楽しむことができました

特に、修道院の見学は思っていた以上に時間がかかります(最低でも1時間)。日帰りだと、ゆっくりレストランで食事している余裕がないかもしれません。

モンサンミッシェル島内でのランチ

良かった点②:昼・夜・朝、異なる表情のモンサンミッシェルを見られた

モンサンミッシェルは、時間帯によって全く違う表情を見せてくれる場所です。宿泊したからこそ、その全てを体験できました。

昼間のモンサンミッシェル

日帰り観光客でごった返す活気あるモンサンミッシェル。レストランやお土産屋さんも営業していて、賑やか。青空に映える修道院の姿は圧巻でした。

夕暮れのモンサンミッシェル

夕日に染まるモンサンミッシェルは、言葉を失うほどの美しさ。オレンジ色に輝く修道院と、刻々と変わる空の色のコントラストは、まさに絶景。私たちは城壁沿いのカフェでワインを飲みながら、この夕日を堪能しました。

夜のライトアップ

日帰り観光客が帰った後、静かになったモンサンミッシェル。ライトアップされた修道院は幻想的で、まるで天空の城のよう。石畳の細い路地を歩きながら見上げる修道院は、昼間とは全く違う神秘的な雰囲気でした。

この時間のモンサンミッシェルは、宿泊者だけの特権。観光客がほとんどいないので、写真も撮り放題です。

早朝のモンサンミッシェル

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これが一番感動的でした!まだ観光客もほとんどおらず、静寂に包まれた島もまたちがう印象があり素敵でした。

朝もやの中に浮かび上がるモンサンミッシェルの姿は、一生忘れられない景色になりました。

結論:宿泊しなければ、このような様々な表情を見ることはできません。

良かった点③:フランスの田舎での生活を体験でき、解放感があった

パリとは全く違う、フランスの田舎での生活を体験できたのも大きな収穫でした。

パリとの違い

  • 静けさ: 車の音もなく、波の音と鳥の鳴き声だけ
  • ゆったりとした時間: 誰も急いでいない、のんびりとした空気
  • 自然: 海、空、緑—自然に囲まれた環境
  • 星空: 夜は満天の星空が見える

パリでは常に人混みと騒音の中で観光していたので、モンサンミッシェルの静けさと自然は本当に癒されました。

地元の人との交流

ホテルのスタッフや、レストランの人たちとの温かい交流も印象的でした。パリのような大都市と違い、人々がフレンドリーで親切。

デジタルデトックス

島内はWi-Fiも弱く(ホテルには一応ありますが)、自然とスマホから離れる時間が増えました。これが意外と心地よく、夫とゆっくり話したり、景色をただ眺めたりする時間が増えて、とても良いリフレッシュになりました。

パリの喧騒に疲れた人には、モンサンミッシェル宿泊は最高の癒しになります。

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デメリットも正直にお伝えします

もちろん、良いことばかりではありません。実際に感じたデメリットも包み隠さずお伝えします。

デメリット①:夕食の選択肢は島内では限られる

島内のレストランは数軒ありますが、どこも観光客向けで:

  • 価格が高い: 一人50〜80ユーロ(約8,000〜13,000円)が相場
  • 予約必須: 当日だと満席の可能性が高い
  • メニューが似ている: どこも似たようなメニュー(名物のオムレツ、ムール貝など)

ただし、ホテルガブリエルのような対岸エリアに泊まれば、この問題は解決します

  • 近くに複数のレストランがある(価格帯も様々)
  • スーパーや売店で食料・飲み物が買える
  • レストラン予約が取りやすい

私たちは、予約はしていませんでしたがレストランに入れました!

私たちの体験

ホテルガブリエルの周辺には、徒歩圏内に数軒のレストランがありました。1日目はホテル併設のレストランで美味しいフレンチを堪能し、2日目のランチは島内のレストランへ。島内のレストランは確かに高価でしたが、名物のオムレツは一度食べる価値あり!

また、ホテル近くの売店(日本人スタッフがいました)で、軽食やお菓子、飲み物を購入できたのも便利でした。

お土産屋さんの写真
お土産屋さん

対策

  • 対岸エリアのホテルなら食事の選択肢が豊富
  • 島内に泊まる場合は、事前に複数のレストランを予約
  • スナックや飲み物を持参するのもあり

デメリット②:宿泊費がかかり、旅程が長くなる

宿泊費の問題

モンサンミッシェルの宿泊費は決して安くありません。

  • 島内のホテル: 1泊200〜400ユーロ(約3.2万〜6.4万円)
  • 対岸の村: 1泊100〜200ユーロ(約1.6万〜3.2万円)

さらに、宿泊すると食事代も2回分(夕食・朝食)かかるため、トータルで見ると出費が大きくなります。

私たちはホテルガブリエル(対岸エリア)に宿泊したため、宿泊費は1泊約150ユーロ(約2.4万円)と比較的リーズナブルでした。

さらに、宿泊すると食事代も2回分(夕食・朝食)かかるため、トータルで見ると出費は増えます。

私たちの場合、宿泊費と食事代で合計約300ユーロ(約4.8万円)かかりました。

旅程が長くなる問題

モンサンミッシェルに1泊すると、実質2日間が必要になります。

私たちのスケジュール:

  • 1日目:朝パリ発→昼モンサンミッシェル着→宿泊
  • 2日目:昼頃出発→夕方レンヌ着→パリへ戻る(または次の目的地へ)

つまり、パリから往復で丸2日が必要です。

こんな人には向いていない

  • 旅行日数が短い人(パリ滞在3〜4日など)
  • 色々な場所を効率よく回りたい人
  • 予算を抑えたい人

逆に、以下のような人には宿泊を強くおすすめします:

  • 時間に余裕がある人(1週間以上の旅行)
  • ゆっくり観光したい人
  • 写真をたくさん撮りたい人
  • 特別な体験を重視する人

日帰りと宿泊、どちらを選ぶべき?

最終的に、日帰りと宿泊のどちらを選ぶべきかは、あなたの旅のスタイルと優先順位次第です。

日帰りがおすすめな人

✅ パリ滞在が短い(3〜5日程度)

✅ 予算を抑えたい

✅ 効率的に複数の観光地を回りたい

✅ とりあえずモンサンミッシェルを見られればOK

✅ 有名な場所を押さえておきたい

宿泊がおすすめな人

✅ 時間に余裕がある(1週間以上)

✅ ゆっくり観光したい

✅ 特別な体験を重視する

✅ 写真撮影が好き

✅ 人混みを避けたい

✅ 静かな環境でリラックスしたい

✅ モンサンミッシェルをじっくり味わいたい

宿泊する場合のアドバイス

もし宿泊を決めた場合、以下のポイントを押さえておくとスムーズです。

1. 予約は早めに

特に島内のホテルは部屋数が限られているため、3〜6ヶ月前の予約をおすすめします。人気の時期(夏季、年末年始)はさらに早めに。

2. 島内 vs 対岸の村

島内のホテル(おすすめ):

  • メリット:最高のロケーション、夜も朝も自由に散策できる
  • デメリット:高い、選択肢が少ない

対岸の村(ラ・カズルヌなど):

  • メリット:安い、スーパーやレストランの選択肢が多い
  • デメリット:島まで徒歩15〜20分、夜の散策は少し不便

私たちの感想: 対岸のホテルガブリエルでも全く問題ありませんでした。

無料シャトルバスが頻繁に運行しているため(約10分間隔)、不便さは感じず。むしろ、近くにスーパーがあったことで、水や軽食を自由に買えたのは大きなメリットでした。

早朝の散策も、6時台から動くシャトルバスを利用できました。「島内に泊まりたい」という強いこだわりがなければ、対岸エリアのホテルでも十分満喫できます!

3. レストランは事前予約必須

夕食は必ず事前に予約しておきましょう。当日だと満席の可能性が高いです。ホテルのレストランを予約するか、島内の他のレストランをネットで予約しておくと安心。

4. 荷物は最小限に

島内は石畳の坂道や階段が多いため、大きなスーツケースは不便。できれば:

  • バックパックや小さめのキャリーバッグにする
  • パリのホテルに大きな荷物を預けて、1泊分だけ持っていく

5. 早朝と夜の散策を楽しむ

せっかく宿泊するなら、早朝と夜の散策は絶対に外せません!特に早朝は本当におすすめ。観光客がほとんどいない静かなモンサンミッシェルは、言葉にできないほど美しいです。

6. 歩きやすい靴は必須

石畳の坂道と階段だらけなので、スニーカーなど歩きやすい靴は必須です。ヒールやサンダルは絶対にNG。

私たちの結論:宿泊して本当に良かった!

モンサンミッシェルの中
モンサンミッシェル見学

色々とデメリットもお伝えしましたが、総合的に判断するとモンサンミッシェルに宿泊して本当に良かったと心から思っています。

確かに費用はかかりましたし、2日間をモンサンミッシェルに費やしました。でも、その代わりに得られた体験は、お金には代えられない価値がありました。

  • 時間に追われず、心からリラックスできた
  • 様々な表情のモンサンミッシェルを見られた
  • 静かな早朝の散策は一生の思い出
  • 夫との素敵な時間を過ごせた
  • 「また来たい」と思える場所になった

もし次にフランスに行く機会があれば、間違いなくまたモンサンミッシェルに宿泊すると思います。それくらい、素晴らしい経験でした。

まとめ:あなたにとってベストな選択を

モンサンミッシェルに泊まるべきか、日帰りにすべきか——この答えは、あなたの旅のスタイルと目的によって変わります。

日帰りでも十分楽しめます。 修道院を見て、島内を散策して、美しいモンサンミッシェルの姿を写真に収めることはできます。

でも、宿泊すれば、さらに深く、特別な体験ができます。 日帰り観光客が見ることのできない、静かで神秘的なモンサンミッシェルに出会えるのです。

もし時間と予算に余裕があるなら、私は迷わず宿泊をおすすめします。その価値は、必ずあります。

あなたのモンサンミッシェル旅行が、素敵な思い出になりますように。Bon voyage!


【補足情報】

アクセス情報:

  • パリ・モンパルナス駅→レンヌ駅:TGV約2時間
  • レンヌ駅→モンサンミッシェル:FlixBusまたはBreizhGo(Keolis)バス約1時間15分
  • バスは事前にネット予約がおすすめ

宿泊したホテル:

  • ホテル ガブリエル(Hotel Gabriel)
  • 所在地:対岸のラ・カズルヌ地区
  • 料金:約150ユーロ/泊(2名)
  • モンサンミッシェルまで:無料シャトルバス約5分、徒歩約25分
  • 近くに:スーパー、レストラン、売店、バス停(レンヌ行き)

ベストシーズン:

  • 春(4〜6月):天気が良く、観光客も比較的少ない
  • 秋(9〜11月):紅葉が美しく、気候も快適
  • 夏(7〜8月):混雑するが、夕日が遅くまで楽しめる
  • 冬(12〜3月):寒いが、静かで神秘的な雰囲気

私たちは12月末に訪れましたが、寒かったものの人も少なく快適でした。ただし、防寒対策は必須です!